ACT.40 抗争/襲撃
ドォオオンッッッ!!!
「なぁっ・・・・・・!!」「どうした!?」
「カ、カメラを切れ!!」「爆発!?テロか!?」
轟音と共に煙が立ち込める・・・
「姫・・・大丈夫ですか・・・?」
「ソ・・・ソウジ様・・・!リカ・・・!(ロックハート様・・・!)」
更にクライセント隊が構えている。
「まさかこんな派手にするとはな・・・プランBだ。
騎兵隊が既に退路を確保している。急いで脱出だ。」
「・・・俺とリカード女史で姫を外に。」
「僕は連中の動向を探る。」
ダンッッ!!
「おい!?どうなっている!?」「姫は!姫は無事か!?」
「カメラ切れっつっただろうが、クビにされてぇのか!?姫の救助を手伝え!」
「救助は全て騎兵隊が執り行う!」
クライセントがやっと煙の晴れたその場に立ち、吼える。
「その場を動くな!」
「隊長・・・・・・姫は無事です。今、退きましたよ。」
「報道関係者を含め、関係者はこの場を動かないで貰おう!
俺はクライセント・クロウ。騎兵隊第一大隊隊長及び騎兵隊総隊長だ!
逆らえば、どうなるか分かろうな?!」
ほぼ同刻
「こりゃ・・・どのプランだ!?」
「・・・混戦・・・Bですわ!」
ばんっ!
「ジャストミート!」
リカードがコーデリアを抱えて走ってくる。
その後ろをロックハートが追いかける。
「よし、キッド!先に行って狼藉者が居ないか確かめろ!」
「(ムカつくけど、)了解!命賭けるぜ、姫!」
「――――――!女3人なら守れるな。」
ロックハートが廊下で立ち止まる。
「えっ・・・・・・?」
「(ラゥムの手の者か。)彼なら任せられる、私達で姫を脱出させる!」
「3分・・・いや2分で追い付く。」
ザッッ!!
『『・・・・・・!!』』
「・・・・・・黒装束に一部、紫の衣・・・鉄爪・・・魔曉忍軍か。」
『邪魔をするモノは・・・排除!』
『我らの目的はコーデリア姫のみ!』
『故に!その他は絶対排除、也!』
黒装束の3人が飛び掛る。
「・・・アホが・・・4人目を後ろにつかせたところで・・・だ。」
『バッ・・・!?(ばれている・・・!?)』
「俺に多対一は意味を成さん。」
ザシュ!!!
『がハァッ!!!』
3人の背後に居た1人に対し小太刀を投げつけ突き刺し、
直後に抜刀の閃撃で2人を斬り落とし、損なった1人に風の魔弾を当てる。
『『『―――――――――!!!』』』
「だから言っただろう・・・無意味だと・・・そして、見ているだけか?」
「アハハ・・・凄いですね・・・流石は近衛兵だ。」
「・・・騎兵隊の・・・シン・ヤマザキ・・・とか言うらしいな・・・
話は聞いている・・・・・・」
厭な空気が流れる・・・
「ここに来ていると言う事はやはり・・・ラゥムの仕業か。」
「さて・・・どうでしょう。けど、取りあえず・・・」
チャッ・・・・・・
「――――――。(抜刀術・・・俺と同じか・・・)」
空気が痺れてくる―――
気迫だけで互いの緊張感が高まるが、シンの顔にはそれが見えない。
笑顔のポーカーフェイス―――・・・・・・イラついて来る。
「国際指名手配中のアナタを見つけたからには捕まえないとね・・・」
「・・・ほう・・・・・・」
「ソーライト王国の失踪中の姫君・・・その唯一の近衛兵・・・
ロックハート・クラウンさん・・・色々と聞きたいことがあるので来てもらいますよ。」
「・・・任意同行・・・だと嬉しいんだがな。」
「慣れない冗談はやめましょうよ・・・あなたはそんな器用な人じゃない。」
「・・・・・・そうだな・・・・・・ならば・・・ストレートにいこう。
貴様らが犯人である事は明白だ。殺す。」
「・・・・・・困ったなァ・・・殺すと言われたら・・・」
ドッ!!
「――――――。(攻撃気質の魔力だな・・・)」
「僕が殺さなきゃ・・・ね。」