ACT.44 焦燥
結局、5人の警備隊の内、3人を助ける事が出来た・・・その
同日深夜 メノウの家(城に居辛い為)
「あれ・・・?リノンの奴どーしたんスか・・・?」
「ロックハート君に夕ご飯持って行ってあげてますわ。」
「あぁ、そうッスか・・・・・・って!何で?どして?」
「・・・さぁ・・・私に言われましても・・・(ノリツッコミ?)」
少し違うと思う。
「・・・・・・・・・何の用だ・・・」
「(話し難い人だなぁ・・・)あ、あのさ、ロックハート君だけ食べてないから。」
カチャ・・・
「・・・・・・・・・俺はこういう時は極力食わん様にしている。
下手に腹にモノが有ると動き難い時があるからな・・・」
正論ではある。
「・・・・・・そんなに誰かと一緒に行動するって言うのが嫌いなの?」
「・・・・・・・・・何故そう思う・・・」
「だって・・・空気が言ってるし。ま、いいや。
せっかく、メノウさんと私で作ったんだから、その気になったら食べてね。
冷めても多分・・・美味しいと思うから。」
タ・・・
「・・・済まない。」
「え・・・?」
少し驚いた。
プライドの塊の様にも思えるこの人から謝罪の言葉など出るとは思わなかった。
「・・・・・・初対面の時・・・君に刻印の力を使った事だ。」
「べ、別に気にしなくてもいいよ、あんな事・・・
だったら、私だって顔を叩いた事、謝らなきゃ・・・ごめんなさい。」
「お・・・おい。それじゃ、俺の立場が・・・」
「だって、初めての時はロックハート君も焦ってたんだと思うし・・・仕方ないと思う。」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・じゃ、冷めても美味しいとは思うけど、出来るだけ早く食べてね。」
パタンっ。
「・・・―――――――――。」
「で?何で、オメーがワザワザ、アイツにメシ持って行くんだよ。」
「え・・・?別にいいじゃない。」
「食う気ねーんなら、そんなおせっかいする必要ねぇだろ?」
「・・・・・・あー・・・なるほどねぇ。もしかして、妬いてる?」
「バッ・・・バカかオメー!?何でオメーなんかに」
図星。
(三角関係勃発かしら。)
ばんっ!
「俺は質問してんだよ、答えろって!
質問に質問で答えると0点だって教わらなかったか?!」
元ネタ読んだ事ないので。
「んー・・・何ていうか、ちょっと気になるっていうかー。」
「――――――唖然――――――」
「あ、固まりましたわ。」
「ビサイド一の美少女にして学校始まって以来の天才の私としては、
あぁいうちょっと陰のある・・・って・・・」
がくぅっっ!
「有り得ねぇ・・・・・・」
「おーい?キッド〜?」
「凄い落胆ですわね・・・」
↑楽しんでいるだけの人。
「リノンに惚れられてぇとは微塵も思わねぇが・・・つーか、誰が美少女だよ・・・」
「・・・ぷち・・・」
「あんなとても17だとは思えねぇ口調のカッコつけのドコがいいんだ・・・?」
ぼゴッッ!
「がはっ!」
「ごく一部を除いて、ロックハート君の完全勝利よ、バカ。」
(・・・ごく一部・・・?)
↑他人の痴話ゲンカで遊ぶ人。
「ってぇな、ブス!」
「なっ、これでもね4人から告られてんのよ!?」
「ハッ、そいつらの目がフシアナなだけだよ!(マ、マジで!?)」
大いに焦る人、約一名。
「酷いわね!でも、ま・・・私の理想とは遠くかけ離れてたから丁重に断ったけど。」
「・・・・・・五月蠅い・・・ラゥム一派が張っているかもしれんのに、
どうしてはしゃげる・・・しかもこんな夜中に・・・」
「ちょっと」「黙ってろ!」
どんっ!
「・・・・・・何なんだ・・・
(茶がないから取りに来たついでに言ったのだが・・・)」
「えーっと、この2人のケンカは放っておいたら直ぐ収まるって、
ソウジ君が言ってましたから、多分その内には・・・」
「・・・そうか、なら良いんだが。
(ソウジ『君』か・・・嘘が下手な人間が多いな・・・)」