ACT.71 走る・・・!


数時間後 アルファン

「おかしいとは思わないかい!?君達!有り得ない事ばかりだとは思わないか!?
 ローテルダムはこれまで、『抗戦』はすれども『交戦』はしなかった!
 それが一体どうして、欺瞞に満ちた理由でユーリケイルに攻めねばならない!」

「「「きゃーっ!クロード様アッッ!!」」」

何かが間違ってる。

「僕は思うのだ、この一連の事件の裏には強大な悪があると!それは間違いか!?」

「「「間違ってなーいっっ!!!」」」

(飛ばすなー・・・クロードのヤツ・・・)

(つーか、女の子達・・・半分聞いて無いぜ・・・)

そんなもんだと思う。
が、話す中身の善し悪しは別として、
これが意識を広げる方法としてはもってこいなのだ。

『おい!お前ら、何をやっている!!』

「うわっ!」「「騎兵隊!」」

アルファンを警護する二小隊程度がやって来た。

「・・・なーるほどねぇ・・・
 第三大隊所属(ラウム派)か・・・」

『クロード・ネフェルテムだな?余計な事』

「言論の自由・・・ってあったハズだよねぇ?もしかして、それを弾」


   バキッッッ!!


「―――――――――ッ!」

「「「きゃあああっっ!!!」」」

重い一撃でクロードが地面に叩きつけられる・・・!

「なっ!何してやがる、テメェ!
 クロードッ、大丈夫か!」

『広場で不法にこの様な事をするからだ。』

「・・・・・・なるほど・・・?」

『『―――――――――!?』』

「・・・これが・・・新国王のやり方という訳か・・・立派だねぇ。
 見たまえ、みんな!これこそが、ラゥム一派と呼ばれる者達の愚行だ!」

『貴様、黙らんか!いい加減にせんと、公務執行妨』

「行くぜ、ショウ!プランC!」

「っしゃあっ任せろ、ウェン!旋回脚!!」



ド         ギャッッッ!!!


『ごはっっっ!!!』

回転蹴りで兵士が1人倒され、
更にその後ろにいたもう1人をハイキックで倒す。

『ガは・・・ッ』

               ドシャッ。

「ウェン!ショウ!」

「どうやら・・・お前にはもっとデカイ舞台があるみたいだな。」

「俺達もそんなトコで踊ってみたいけどよ、役不足らしい。
 だったら、せめてチームメイトとしてお前を送り出してやる。」

『おい!応援を呼べふっっっ!!!』

隊員が更に一名吹き飛ぶ・・・

「それはライトニングのメンバーだけの意見じゃないぜ。」

「我々、クラッシュ運営連合の意見はまとまった。
 クラッシュを国技として広めて下さり、我々の場をお与えくださった
 レオン、ファッシュ両国王への忠義を今こそ、示す時だと。」

クロードが振り返れば、
リーグに参加する総勢50チーム以上のメンバーが広場を守るようにいる。

「皆・・・・・・・・・」

「各地で反戦活動が既に始まっている。
 しかし、この場の様に弾圧も始まっていると。」

「・・・・・・いいのか?!僕を今庇えば、後でどんな」

「お前らしくないな。俺たちのことは気にすんな。」

軽く肩を叩く。それが覚悟を決めさせた。
もう・・・先には“亡い”と

「それに・・・お前の故郷がメチャクチャになった事と、
 この国の事件の数々・・・何か繋がっていると思ってるんだろ・・・・・・?」

「・・・・・・」

「行けよ。今回はお前の勘を信じてやるぜ。」

「・・・・・・フフ・・・・・・ハハハハッッ!!」


ザッッ!


「これ程までの声援と熱望を受けておきならが、行かないわけがないだろう!
 僕の名はクロード・ネフェルテム!!またの名をっ!」

「「「「蹴撃の貴公子〜〜〜っっっ!!!」」」」

「違うね・・・・・・未来の英雄だ。」

「「「「きゃああああああっっっ!!!」」」」

「次に会う時は英雄の名を冠しているだろう!その時まで、去らばだ!!」


    タンッッ!!


「ったく・・・カッコつけやがって・・・
 ま・・・俺たちも引き受けたからには・・・」

「やるしかないわなぁっ!」

『貴様ら・・・!国家反逆だ!!やれぇっ!!』






「・・・僕は真実を知りたいんだ・・・
 あの日の血の雨の真実を・・・この先にあるんだ、その真実が・・・
 それを僕は見つけたい・・・・・・だから・・・すまない・・・みんな・・・!」